インターネットで秘密は守れるか



インターネットは決して「最先端の高度な技術のかたまり」ではありません。
実は、ぼろぼろのザルのようなものかもしれません。

まして、配偶者や家族に、パソコンに詳しい人間がいれば、
あなたがインターネットで行っていることやメールなどは、
筒抜けになっているかもしれません。



■共有目的に秘密はない

これまで述べてきたように、元々、インターネットは、かなりいい加減な
作りであることで、急速に発展しました。
しかも、元々、「情報の共有」を目的としたネットワークです。

「情報の共有」と「セキュリティ」は、ある意味で、相反するものです。

だから、インターネットでセキュリティを守るためには、通信の内容を
暗号化する他には方法がない、といっても言い過ぎではありません。

インターネットは、もともと「オープン」である、と考えてください。


■「秘密の場所」はない

困るのは、いかにも「秘密が守られている」ように勘違いする事です。

例えば、「ここはオープンな場所」と言われているところでは、誰もが
気を付けるでしょう。
ところが、2ショットチャットとかカップルチャットとかの名前が付くと
いかにも秘密が守られていると勘違いしてしまいます。
しかし、これらの場所は「入って発言することのできる人が2人」という
だけのことであると考えて間違いがありません。

どんなにセキュリティが充実していても、そのサーバーの管理者や、
サイトの管理者は管理上「覗ける」ようになっています。

それだけではなく、多くのサイトでは、通信速度や運営上、あまり
きついセキュリティをかけていないのが普通です。

私が出入りしているチャットサイトでも、少し技術力のある人なら、
2ショットやカップルでも簡単に覗けるようです。


■フリーメールやパスワードは安全か?

フリーメールなどでは、本人の名前にあたる「ID」と、本人かどうか
を識別するための「パスワード」がないと利用できません。

しかし、だからといって安全かというと、そうではありません。

IDとパスワードが正しいかどうかを判断するためには、基本的に、
サーバーにIDとパスワードのデータがないと比較できません。

このため、ある程度の知識と技術力が必要ですが、フリーメールの
中身を本人以外が覗くことは、簡単ではないにしろ、超高度な「技」
ではありません。

まして、前述のように、プロバイダーの関係者は、そういう操作を
することができるのは当然です。

もちろん、パスワードがIDと関連していて、推測がつくものでし
たらパスワードの意味はありませんし、後述するように、パスワー
ドを知らず知らずに漏らしている場合もあります。


■2個所の秘密漏洩口

インターネットでは、データをバケツリレー風に渡していくと書きました。
その途中のコンピュータでもデータを覗かれる心配があるのですが、
危ないポイントは2個所です。

ひとつは、接続先のホームページの管理者と、そのホームページの置
かれたサーバーの管理者です。

ホームページの管理者は、その管理の都合上、一見、秘密を保ってい
ると見えるような処にも侵入できる権限を設定するのが普通です。
サーバー側でも、一定期間は通信の記録(通信ログ)を保存しており、
犯罪などがあると、捜査当局にログを提供します。

一方、あなたが契約したプロバイダーでも、通信ログは記録されています。

特に、会社などからネットワーク接続している場合は、あなたのパソコン
は、一度、会社のLANのサーバーを経由していますから、通信ログを
残されていると考えて良いでしょう。

特に、昨年、アメリカの某社で、勤務時間中、ネットで株取引をしていた
人達が大量解雇された事件があってからは、日本でも、ネットワーク監視
が厳しくなっています。

あなたの会社のネットワーク管理者が友達、もしくは、技術力のない人間、
あるいは、あたなに管理者を出し抜く技術力がない限り、会社からの
仕事以外のネット接続は、派手にやらない方がよいでしょう。


■最大の敵はパソコン本体

しかし、なんと言っても最大の秘密の漏洩口は、あなたのパソコン本体です。

たとえば、IEには、Webメールで、IDやパスワードを自動的に入力する
便利な機能があります。
でも、この便利な機能は、他の人間が使用しても、その機能を提供してしま
います。
また、訪問したホームページのURLを記録している「履歴」という機能、
表示されている内容そのものを記録・保存している「キャッシュ」という
機能があります。
(これらの機能の設定、記録されたデータの削除方法については、次項で
説明します。)

基本的には、1人1台のパソコンを使用して、しかも、電源を入れても、
自分のIDとパスワードを入力しないとパソコンが動かない、という環境
でもないかぎり、パソコンのデータを読み出すことは難しくない、と考え
てください。
いや、そう言う場合でも、配偶者や家族にコンピュータ技術者がいれば、
それらの情報を読み出すことができるような設定にすることも難しくはな
いのです。

インターネット・カフェや漫画喫茶で、ネットへアクセスしたときに、
これらの情報を「残す」ような設定がされていれば、あとできた人が、
IDやパスワードを読み出すことも簡単です。


■インターネットで秘密を守るためには

基本的には、秘密を要するような「やばい」話はインターネットを使わな
い方が安全です。
特にパソコンを家族と共有していて、しかも、家族にパソコンについて
詳しい人がいるような場合は、パソコン上では「事務的な連絡」だけに
とどめて、「具体的な内容」については、やりとりしないことを、
強く薦めます(爆)。

まあ、折角拡がった世界ですから、その世界でいろいろな冒険をすることは
止めませんし、いや、逆に応援します。
でも、インターネットで交換した情報は、常に「共有」される危険性が
あるということだけは、認識して、
できれば、死に至らない冒険であることをお祈りします(笑)。



常時接続やケーブルでの危険性等については、別講座で記述しますので
参照してください。