IPって何?




安全講座にも説明しているのですが、IPって何?という質問が
多いので、ここで説明します。

特に、常時接続になると、このIPについての問題が出てきます。



■IPはインターネット利用のための住所

インターネットを利用すると言うことは、あなたのパソコンから、
インターネットにあるサーバーに向けて「データを送ってくれ」と
要求を出していることになります。
このとき、要求を出す相手、つまり宛先が「URL」になります。

さて、要求を出されたサーバーは、要求に従って返事を出すわけですが、
相手がわからなければ、どこに対して返事を出していいかわかりません。

そこで、インターネットに接続しているコンピュータには、1台1台、
異なる個別の名前が付けられています。
これがIPアドレスで、これがあるからこそ、サーバーから、要求を
出したコンピュータに対して、返事を出すことが出来るわけです。



■常設IPと臨時IP

ところで、インターネットに接続するコンピュータには、1台1台異なる
IPをつけなければいけません。もし同じIPがあれば、返信出来なく
なるからです。
しかし、パソコンは会社とモバイルで使ったりもしますし、LANの中の
パソコンの台数も増えたり減ったりします。
ダイアルアップ接続の場合では、1日のうち、インターネットに接続して
いる時間もそんなに多くはありません。

そこで、常に固定したIPと、臨時に発行するIPとを使い分けます。

固定した常設IPのことを、グローバルIPと言います。
それに対して、臨時のIPをローカルIPと呼びます。
(正確に言うと、少し違うのですが、この理解でかまいません)
もっとも、LANなどで、LANにつながった各パソコンをローカルIP
で管理している場合も多く、この場合、各パソコンのIPは半固定ですが、
この場合もローカルIPと呼びます。

ホテルの住所がグローバルIPで、各「号室」がローカルIPと考える
とわかりやすいでしょう。各「号室」に宿泊した人が誰であろうと、
そこに宿泊している間は、その「号室」あてに通信が届くわけです。



■ダイヤルアップ接続と常時接続

通常のダイヤルアップ接続では、電話をかけて、プロバイダに接続される
たびに、臨時のローカルIPが発行され、これによって、インターネット
を利用するわけです。

これに対し、常時接続になると、グローバルIPを使用することも出来ます。
しかし、フレッツaDSLやISDN等では、通常は、ローカルIPでの利用になり
ます。というのも、常時接続といっても、ほんとうに常に接続していることは
少なく、後述する、グローバルIPにするメリットよりも、ローカルIPの
方がメリットが大きいからです。



■グローバルIPのメリットとデメリット

では、グローバルIPにするメリットは何でしょう?

一般ユーザーがインターネットを利用する場合は、まず、こちらから要求を
出して、その返事を受けとります。つまり、要求を出すたびに自分の住所
(IP)が変わっていても問題がないわけです。

ところが、自分のコンピュータを、ホームページのサーバーなどに使いたい
場合はどうでしょう。
サーバーとして利用すると言うことは、誰かが自分のコンピュータに対して
要求を出してきて返事をするわけです。
この時、自分の住所(IP)が固定されてないとどうなるでしょう。
住所不定だと、外から連絡をしたくても出来ないわけです。

そう言う意味では、自分のコンピュータをサーバーとして利用するつもりの
ない一般のユーザーにとっては、ほとんどメリットがありません。

逆にデメリットは大きなものがあります。

インターネットでは、ハッカー・クラッカーによる攻撃が少なくありません。

インターネットを通じて、あなたのコンピュータに潜り込み、中身を
覗いたり、破壊する、クラッカーや、どこかのサイトへの攻撃の中継基地
として利用しようとする本格的なハッカーまで、いろいろな攻撃があります。

これらの「攻撃」は、IPアドレスに対して行われます。
グローバルIPを使っていると、そのIPを使用しているのは、常に同じ
コンピュータが存在します。ところが、ローカルIPですと、同じIP
でも、そこにつながっているコンピュータは入れ替わります。

例えば、「アタック」により、あるホテルの部屋の鍵を入手し、
猥褻目的で侵入したら、昨日まで宿泊してた妙齢の女性ではなくて
熊のような警官が宿泊したりしていたりします。
それどころか、宿泊客が変わると、前に入手した「鍵」が使えなく
なっていることが多いのです。

これらの点を考えると、一般の方は、グローバルIPは必要ではない
どころか、かえって、危険だということになります。

注:ケーブルテレビなどでは、グローバルIPを貰っても、サーバーとして
  利用出来ないものと利用出来るものにわけてサービスを提供している場
  合もあります。



■家庭内LANでのIP

ところで、フレッツISDNやaDSLで、家庭内にLANを組んで、複数のパソコン
を接続している場合があります。

この場合は、付与されたローカルIPを、LAN用の「ルーター」という機器で
うまく利用しており、このため、LANら接続したパソコンは、それぞれ別の
インターネット端末として、インターネットを利用出来るようになります。



■IPでの個人情報

チャットや掲示板では、発言者のIPが表示されるところがあります。
この表示により、発言者がどこのプロバイダーを利用しているか、あるいは
どこの会社のLANから入ってきているか、などの大体のことがわかります。

ケーブルテレビなどでは、どこのケーブルテレビかがわかりますし、
プロバイダーによっては、アクセスポイントの地名も表示されます。

そう言う意味では、個人情報の漏洩に当たります。

しかし、「東京のアクセスポイント」を利用しているのに「私は九州在」
とかいうような「嘘」を見破ることが出来ます。

また、「IPアドレス」から「個人を特定する」ことは、プロバイダーの
データベースを調べれば、簡単に可能です。
しかし、「一般の人が問い合わせ」ても、教えてくれることはありません。
契約者の情報を漏らすことは法律違反で、プロバイダーの責任になります。
逆に、「犯罪を犯した人のIPから個人を特定する」ことは、警察により
簡単に調べることが出来ます。

そういう意味で、チャットや掲示板での「IP表示」は、嘘や犯罪を防ぎ、
発言者の責任を増す、という意味で、私は賛成です。